- 2020/04/30
このYouTube動画は、
ヘレニズム思想における二大潮流、
エピクロス派と
ストア派を対比させながら
分かりやすく解説した
高校倫理向けの講義動画です。
ポリス(都市国家)が崩壊し、
アレクサンドロス大王による
世界帝国が誕生した激動の時代に、
個人がどのように
心の平安を得るべきかという問いに対して、
二つの派閥は
対照的な答えを出しました。
時代背景:コスモポリタニズム(世界市民主義)
ポリスという枠組みが失われたことで、
人々は国家や民族を超えた
「世界市民」
としての自覚を持ち始め、
個人の内面的な幸福を
重視するようになりました。
エピクロス派(快楽主義)
創始者
エピクロス
スローガン
「隠れて生きよ」
理想の境地
アタラクシア(魂の平安)
教え
快楽こそが
幸福の源であると説きましたが、
それは放蕩な快楽ではなく、
肉体的な苦痛や
精神的な混乱がない
静かな状態を指します。
「水と一切れのパン」
があれば足りるという、
足るを知る
(アウタルケイア)
生き方を重視しました。
実践
政治などの社会活動は
心を乱す原因となるため避け、
気の合う友人たちと
静かに暮らすことを推奨しました。
ストア派(禁欲主義)
創始者
ゼノン(キプロスのゼノン)
スローガン
「自然に従って生きよ」
(理性に従って生きよ)
理想の境地
アパティア(不動心/無情念)
教え
世界を支配する理法
(ロゴス/理性)に従うことが
幸福への道であると説きました。
感情や欲望(パトス)を
理性によって克服し、
外部の出来事に左右されない
強い心を目指します。
現代の「ストイック」の語源にもなりました。
実践
自分の置かれた運命を
積極的に受け入れ、
社会的な役割を果たすことを重視しました。
両者の比較まとめ
特徴 | エピクロス派 | ストア派
創始者 | エピクロス | ゼノン
基本姿勢 | 快楽主義(消極的快楽) | 禁欲主義
スローガン | 隠れて生きよ | 自然(理性)に従って生きよ
理想の境地 | アタラクシア(魂の平安) | アパティア(不動心)
社会への態度 | 社会から逃れ、友人と暮らす | 社会に参加し、役割を果たす
まとめ
エピクロス派が
「心穏やかに過ごすために社会から距離を置く」
ことを選んだのに対し、
ストア派は
「理性を磨いて過酷な現実や運命を乗り越える」
道を選びました。
どちらも共通して、
外的な状況に左右されない
個人の内面的な自立を目指した思想です。