- 2022/02/24
反出生主義
(はんしゅっしょうしゅぎ)
の考え方や、
主要な哲学者たちの主張について要約します。
反出生主義とは、
ざっくり言うと
「人間は生まれてこない方が良かった」
という考え方や、
「子供は産まない方がいい」
とする思想です。
1. 人生の本質は「苦しみ」である
ブッタ(仏教)
人生は思い通りにならない
「一切皆苦」(いっさいかいく)
であると説きました。
楽しいことへの執着が、
それを失う恐れや苦しみを生むため、
最初から愛するもの
(執着の対象)
を持たないことが理想とされます。
ショーペンハウアー
「人生は苦しみと退屈の間を
振り子のように行き来しているだけ」
と主張しました。
目標を追えば苦しく、
達成すれば一瞬で飽きて退屈になる。
このループから逃れるには、
生きようとする意思を断ち切り、
人類を絶滅させるべきだと考えました。
2. 生まれてくることは「常に悪」である
デイヴィッド・ベネター
「苦痛が存在することは悪いことだが、
快楽が存在しないことは
(それを享受する人がいない以上)
悪いことではない」
という非対称性の理論を展開しました。
どんなに良い人生でも少しでも嫌なことがあれば、
生まれてこない方がマシであると結論づけています。
ピーター・ウェッセル・ザプフェ
子供は親や環境、
生まれること自体に
同意を与えることができません。
「同意なしに勝手に召喚され、
生きることを強要されるのは
可哀想なことだ」
と考えました。
3. 反出生主義と自殺の違い
「行かない方がよかった」という後悔
反出生主義は、
治安の悪い国へ旅行に行って
「行かなきゃよかった」
と後悔することに似ています。
死ぬ(帰国する)ことはできますが、
最初から行かなければ
(生まれなければ)
嫌な思いをせずに済んだはずだ、
という「誕生そのもの」への否定です。
4. なぜ反出生主義は主流にならないのか
生存本能と子孫繁栄
「子供を産むのは素晴らしい」
と思う人だけが子孫を残し、
「産まない方がいい」
と思う人は血が途絶えるため、
この思想が世界のマジョリティになることは
構造上あり得ないとされています。
結論:人生をどう捉えるか
動画の最後では、
人生に客観的な意味はないかもしれないが、
それを「責任」として重く捉えすぎず、
敵を倒すゲームのように
気楽に捉えることで、
人生を楽しいものと考え、
出生を肯定できるのではないかという視点も
提示されています。