【ゆっくり解説】イギリス経験論の哲学者 ヒューム

この動画では、
ヒュームがどのように「経験」から
知識や概念を組み立て、
既存の「自意識」や「因果関係」を疑ったかが
分かりやすく解説されています。

1. イギリス経験論と帰納法

イギリス経験論

経験を通じて得られた知識を重視する立場です。

これに対し、
デカルトらの「大陸合理論」は、
理性を基盤に論理を積み重ねる
「演繹法(えんえきほう)」
を用います。

帰納法(きのうほう)

複数の事実や事例から共通点を見出し、
結論を導き出す方法です。
(例:100羽のカラスが黒ければ「カラスは黒い」と結論づける)

ヒュームはこの手法を哲学に適用しました。

2. 知覚の構成:印象と観念

ヒュームは、
人間の知覚は「印象」と「観念」の
二つから成り立つと考えました。

印象

実際にリンゴを食べて
「赤い」「甘い」と直接感じること。

観念

繰り返し得た印象が記憶として定着し、
実際に食べていなくても
「リンゴは甘いものだ」
と思い浮かべること。

3. 因果関係の否定

ヒュームは、
絶対的な因果関係は存在しないと説きました。

習慣による思い込み

「これまで甘かったから次も甘い」
というのは、
過去の経験に基づいた期待に過ぎず、
論理的に「次も必ず甘い」
と証明することはできません。

このように、
私たちが信じている
「原因と結果」は、
実は単なる習慣による
思い込みであると主張しました。

4. 神と自意識への懐疑

神の正体

ヒュームにとって神は、
親や王などの
「絶対的な支配者」
に対する知覚が
組み合わさった「複合概念」であり、
実在するものではなく
人間の想像の産物です。

自意識は「知覚の束」

デカルトは
「我思う、ゆえに我あり」
と自意識の実在を前提にしましたが、
ヒュームはこれを否定しました。

熱さや苦痛などの
様々な知覚(印象)が
集まっている状態を、
後から「自分という意識」だと
思い込んでいるだけで、
知覚を抜きにした「自分」という実体は
観測できないと考えました。

まとめ

ヒュームの哲学は、
徹底して「経験(観測)」
できるものだけを信頼し、
観測できない
「絶対的な心理」や
「不変の自己」を疑う
現実主義的な側面を持っています。

この姿勢は、
後の近代哲学に大きな影響を与えました。

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